1998年
学術大会
京都府理学療法士会からのメッセージ 思い出レポートを年ごとに見る
第33回日本理学療法士学会
大会テーマ 「健康科学としての理学療法」
第33回日本理学療法士学会は森永敏博先生を学会長として、平成10(1998)年6月10日(水)~12日(金)に開催された。この時期の学会はいずれもそうだと思うが、企画会社に委ねるのではなく、士会員による手作りの運営であった。学会準備には約3年を費やし、南北に長い京都府全域の病院や施設を訪問し、施設長には「学会当日の3日間および当日までの期間、貴施設職員が学会準備・運営に参加することを許可いただきたい」と依頼し、舞妓さんをデザインしたオリジナル・テレホンカード(もはやこれを使用できる公衆電話も少なくなったが…)を配って回ったことを記憶している。学会が近づくにつれ連日連夜、会議を重ねるとともに、約300頁の運営マニュアルを作り準備したことも思い出される。
学会当日は、特別講演をお引受いただいた日野原重明先生が、米国から帰国したその足でテレビ・クルーを連れて学会場を訪れ、「健康科学と健康行動」というタイトルでご講演いただいたことは特に印象に残る。濱 弘道先生による教育講演「関頭に立つ理学療法」、また、女優の宮城まり子氏による市民講座、「なにかが生まれる日」も忘れられない。
学会から17年が経過した今日、わずかに残る学会の記憶が、いずれ忘却の彼方へ遠ざかってゆくのは宿命であろうが、京都の地で学会が開催されたことだけは日本理学療法士協会の歴史に残り、後世に語り継がれるのであろう。
一般社団法人 京都府理学療法士会
第33回日本理学療法士学会 準備委員長
黒木 裕士
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