第31回日本理学療法士協会全国研修会
大会テーマ 「理学療法評価の再考 ―治療に結びつく評価のあり方―」
「おいでませ山口へ」第31回全国研修会
平成8年10月17日(木)~18日(金)、山口県山口市で開催した社団法人日本理学療法士協会主催の全国研修会への参加を呼びかけたチャッチフレーズです。遠方より来られる方々へ、おもてなしの心を伝えるぴったりのフレーズではなかろうかと思います。
担当した山口県理学療法士会、前年度に全国で5番目に法人化しており、県内外に「理学療法士」という存在を拡げるのに良い機会でした。当時、県の人口は約160万人、理学療法士160余名(会員数)で企画運営した研修会。「理学療法士」の知名度は、それ程高くなかったと思っています。
全国研修会の誘致に手を上げたものの、開催にあたって苦労したことが3つありました。まず、研修会会場の選定でした。山口県で人口の多い市は下関市、次が宇部市、徳山市(周南市)そして山口市です。1,500人程度を収容する会場と宿泊先を確保の両方を可能にする会場がありませんでした。結局、宿泊先をキーワードに「山口市」となりました。あれから20年を迎えようとしていますが、あいもかわらず文化的施設の少ないのが山口県です。
2番目が、研修会のテーマでした。色々な方々から助言指導を受けながら『理学療法評価の再考 ―治療に結びつく評価のあり方―』。最終案を承認して頂いたのは、開催年の初頭ではなかったかと記憶しています。それまで、趣意書や企画書などを書いたこともない面々でしたので苦労しました。何度も突っ返され、もう・・・と思ったこともありました。
3つ目は、懇親会の件です。理学療法士学会や全国研修会等では、必ず初日に懇親会が企画されます。今回の研修会会場は、山口市駅周辺にある市民会館、理事・士会長会議等は、2Km先の湯田温泉のホテル。事務局長や各種担当者会議は、メイン会場近くのホテルと分散させざるを得ませんでした。折角、山口県に見えられた方々に交流の場がない、という訳にもいかず、苦肉の策で企画したのが「ビアパーティ」でした。別名「ワンコインパーティ」、多くの方に集まって頂き、大変嬉しく思いました。ホテルの大広間での懇親会にない和気藹々とした雰囲気の中で、おもてなしの心を伝えることができなのではと思っています。
全国から1,200名の超える参加者があり、中島敏和研修会長、砥上恵幸県士会長(当時)をはじめこの研修会の運営にあたった多くのスタッフの4年間の苦労が報われたような気がしました。
山口県理学療法士会では、その後、中国ブロック学会、県理学療法士学会等の学会や研修会を開催してきましたが、この全国研修会での経験が大きかったと思います。あれから19年。県人口は140万人台へ。しかし、理学療法士は約1,300人になります。山口県の保健医療福祉分野を担う中核的な職種として、その座を築くきっかけとなったのがこの研修会でした。
「おいでませ山口へ」いつ聞いても、心に残る言葉です。
一般社団法人 山口県理学療法士会
第31回日本理学療法士協会全国研修会 準備委員長
吉村 靜馬
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