第23回日本理学療法士協会全国研修会
大会テーマ 「痛みに対する理学療法の可能性」
1986年のある日、錦織県士会会長(当時)から「『再来年の全国研修会を島根で』と言われた」と電話があり、一瞬耳を疑いました。当時会員数が40名に満たない「少数士会」(弱小士会と表現した会員がいても皆納得していました)であり、ブロック学会開催の経験もない状態で、「全国規模のイベントなんて先の先」と思っていたからです。しかしそのことが逆に「怖いもの知らず」につながり、役員の中で「やろう」という気運でまとまりました。さらに「全会員の参画が必須」という会長の意向で、県内の全施設を訪問して趣旨説明し、会員の意思統一を図りました。
「大風呂敷を広げず、内容はできる限りシンプルに」、「多くの会員が興味を持てるものを」という方針で検討した結果、テーマを「痛みに対する理学療法の可能性」とし、当時注目されていた徒手的な治療法を中心にお話していただくことになりました。その一部で動画も使おうということで、会場に約20台のテレビ受信機を設置しました(当時パソコンはまだ普及しておらず、スライドが主流でした)。また抄録誌の表紙に出雲神話の人物を登場させ、懇親会では石見神楽を上演するなど、あちこちに「島根らしさ」をちりばめた企画になりました。最終的に1,000人を超すご参加をいただき、無事終わって会員一同胸をなでおろした次第です。
このイベントを通して、多くの士会員が「がんばれば地方でもやれる」という自信を持つことができたのは大きかったと思います。開催・運営に当たり、日本理学療法士協会学術担当(当時)の紀伊先生をはじめ、本当に多くの方々にお世話になりました。この場をお借りして厚くお礼申し上げます。
一般社団法人 島根県理学療法士会
第23回日本理学療法士協会全国研修会 学術部長
岩田 章史
講演中の写真
実技をしながらの講演となり、手技をカメラにて撮影し、会場内のモニターで見て頂きました。
モニターでの実技視聴
ステージ上で実演される技術を来場者にはモニターにて視聴して頂きました。
シンポジウムの講師の先生方
懇親会での石見神楽
懇親会での石見神楽。大蛇が火を噴きながら舞っています。モノクロのため迫力が伝わらないのが残念です。
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