【47都道府県】全国の理学療法士会メッセージ

1986年 学術大会

第21回日本理学療法士学会

大会テーマ 「関節メカニズムと運動療法」

昭和61年5月15~16日に北九州市の九州厚生年金病院・グランドホールにて、学会長:下畑博正氏、準備委員長:半田一登氏(現日本理学療法士協会会長)、演題数:184演題、参加者数:1,555人、総予算:900万という学会でした。

理学療法の科学性が論じられはじめた時で、理学療法の中核をなす運動療法において、その科学的、理論的根拠を明確にしていくことが求められていました。運動療法から運動治療学へと発展させるための基礎となるべき学会を目指しました。その一方で、調査統計のセッションで地域リハビリテーションに関する報告の演題応募が増えてきた時代です。また、ビデオ発表も6演題あり、非常に好評でした。懇親会ではバナナの叩き売りや小倉祇園太鼓などの郷土芸能なども飛び出し盛り上げていただきました。

当時、理学療法士が直面していた課題で、理学療法士不足とあわせて、突然リハビリテーション医療にかかわる周辺職種に医療士という資格を与え、理学療法業務を担わせようという動きがありました。B案と言った方が記憶にある方が多いと思います。これに対する反対運動で署名運動などを行い最終的には阻止されましたが、ちょうどこの時の代議員会・総会が、この第21回学会で開催されました。学会前日の代議員会が紛糾し、予定時間を大幅に過ぎても終わりませんでした。翌日の総会も別の部屋を確保するなど大変でした。結局一部議案が認められず、審議中断となり、後日東京で臨時総会が開かれることになりました。(50年にわたる協会の歴史の中で、臨時総会が開催されたのはこの年と、平成18年・22年の3回のみです)。学会開催と併せて強い印象として残っています。

 

公益社団法人 福岡県理学療法士会
第21回日本理学療法士学会 副学会長

橋元 隆

  • 第21回日本理学療法士学会(開会式の模様)
    第21回日本理学療法士学会(開会式の模様)

    開会式には厚生省医政局課長や北九州市長、杉岡洋一日本整形外科学会会長(当時九州大学整形外科教授)、日本作業療法協会長、世界理学療法連盟からのメッセージなど祝辞が述べられ、開会式だけで1時間ほどかかりました。

  • 第21回日本理学療法士学会(受付風景)
    第21回日本理学療法士学会(受付風景)

    会場運営はすべて会員と当時の九州リハビリテーション大学校の学生ボランティアで行いました。何度もシミュレーションを繰り返しましたが、参加費は当日、現金で取り扱っていましたので受付は大混雑、主催者としては参加者が多く大喜びしましが・・・。




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